パリ五輪の女子ボクシングに、XY染色体（男性染色体）を持つの選手が出場するということで様々な意見が飛び交っています。
XY染色体をもつ、性別騒動の選手についてご紹介します。
この2人の選手についてと、なぜ今回オリンピックに出ることが出来たのかなどをお伝えしたいと思います。
- 女子ボクシングに出場する性別騒動の選手は誰なのか
- 女子ボクシングに出場する性別騒動の選手はトランスジェンダーではない
- 世間の声・危険性があるのでは？
- 性別適格検査に不合格の過去
- なぜオリンピックには出場できた？
などをご紹介します。
【女子ボクシング】性別騒動の選手は誰？
パリオリンピック女子ボクシングで性別騒動で話題になっている選手は、女子66キロ級のイマネ・ケリフ選手と女子57キロ級の林 郁婷（リン・ユーチン）選手の2名です。
XY染色体を持っているということは、本来なら男性ですがこの二人はどうやら病気だということのようです。
どういった病気かについてもお伝えしていきます。
まずは女子66キロ級のイマネ・ケリフ選手についてみていきましょう。
イマネ・ケリフはどんな選手？
- 名前：Imane KHELIF（イマネ・ケリフ）
- 生年月日/年齢：1999年5月2日/25歳
- 身長/体重：178㎝/66㎏程度
- アルジェリア代表
イマネ・ケリフ選手はアルジェリア出身のアマチュアボクサーで、国内での人気は高いようです。
身長が178㎝と高身長なことが分かります。
アルゼンチンの女性の平均身長は161㎝なので体型的には、身体は男性といえるのではないでしょうか。
ちなみにアルゼンチン男性の平均身長は174㎝だよ！
しかし、イマネ・ケリフ選手は実際は、トランスジェンダーではなくDSD（性分化疾患）だということです。
DSD（性分化疾患）については後で説明するね！
イマネ・ケリフの経歴
2018年に初めてAIBA女子世界ボクシング選手権に出場し、2021年に東京五輪にも出場し準々決勝で敗退しています。
2023年3月にニューデリーで行われた世界選手権66kg級では、金メダルを目前に失格となりました。
以下、青のユニフォームを着ているのがイマネ・ケリフ選手です。
パワーの違いは一目瞭然ですね。
続いて、もう一人の性別騒動の選手、林 郁婷（リン・ユーチン）選手についてご紹介します。
林 郁婷（リン・ユーチン）はどんな選手？
- 名前：林 郁婷（リン・ユーチン）
生年月日/年齢：1995年12月13日/28歳
身長/体重：175㎝/57㎏程度
台湾代表
リン・ユーチン選手は、台湾出身のボクサーです。
中学1年生からボクシングを始め、中学2年生の時には数々の大会にも出場し頭角を現します。
母子家庭で育ったことで、ボクシングを習って家族を守りたいと考えたようです。
中学生の時から女子の部でボクシングの大会に出場していることから、幼いころから性自認は女性であったと思われます。
リン・ユーチン選手もまた、イマネ・ケリフ選手同様トランスジェンダーではなくDSD（性分化疾患）のようです。
林 郁婷（リン・ユーチン）の経歴
リン・ユーチン選手は様々な大会で優勝し実力のある選手です。
東京五輪にも出場していました！
また2023年3月に世界選手権女子57kg級に出場し、銅メダルを獲得しましたが授賞式中に失格となっています。
ではこの性別騒動の2人選手がトランスジェンダーではないということを説明します。
【女子ボクシング】性別騒動の選手はトランスジェンダーではない！
イマネ・ケリフ選手もリン・ユーチン選手も、生まれた時から性別は女性で元男性ではありません。
前述した通り、DSD（性分化疾患）により、身体も心も女性でありながら性染色体がXY（男性染色体）であるということのようです。
生まれてすぐに発覚することもあれば、思春期で二次性徴が見られずに気づくパターンもあるようです。
イマネ・ケリフ選手もリン・ユーチン選手も性別を変更したのではなく生まれつき性別は女性でした。
DSDは男性ホルモンが多くなる病気のために、生まれながらの女性に比べて筋肉が発達しやすいとのこと。
肉体的にはXY遺伝子を持つなら、女子ボクシングのリングに上がるべきではないなど、様々な意見があるようですね。
SNSの声
当初、イマネ・ケリフ選手もリン・ユーチン選手はトランスジェンダーで、元男性が女子ボクシングに出場している…
と伝えられていました。
しかし、DSDという病気であるということが分かりましたがSNSでは、女子のカテゴリーに出るのは違うのでは？との声が上がっています。
国際オリンピック協会（IOC）が認めたとはいえ、この問題に関してはスポーツにおける公平性といった面では議論、検討を今後のためにも早急にしてほしいですね。
【女子ボクシング】性別騒動の選手は性別適格検査に不合格の過去
イマネ・ケリフ選手もリン・ユーチン選手の2人は2023年3月に行われた世界選手権でメダルを獲得するも、新たに導入したホルモン検査をする「生化学検査」も受けたところ、2人共不合格となっています。
- 男性ホルモンとも呼ばれるテストステロン値によって判断
- テストステロン値を測定し数値が高ければ出場できない
これは筋肉量が多くなるということなので、肉体的には男性に近いということですね。
ちなみに一般的な女性が筋肉量を増やそうと男性ホルモンを注射すると、ドーピングで失格になります。
この原理で不合格になったと考えられます。
また、性別適合性検査でも不合格となり除外（失格）されたとのことです。
専門用語で「性別の確認」と呼ばれている
性別適格性検査では、XY染色体（男性染色体）を持っていることが証明されました。（生物学的に男性であるということ）
国際ボクシング協会（IBA）が性別適格性検査を導入して以来、2人に検査を要求したのが初めてだったため、これまでは失格にならなかったのに、急に失格になったようです。
では、なぜオリンピックには出場することができたのでしょうか。
【女子ボクシング】性別騒動の選手はなぜオリンピックには出場できた？
ボクシングの世界選手権では、組織の資格要件を満たさなかったため除外（失格）となりました。
この組織とは、国際ボクシング協会（IBA）のことで、過去に不可解な審判や判定や汚職問題などで2023年6月に国際オリンピック委員会（IOC）から資格停止処分を受けています。
そのためオリンピックへの出場に関しては、ボクシング協会よりもルールが厳格ではなく「寛容性」を強調する国際オリンピック協会が、イマネ・ケリフ選手とリン・ユーチン選手をオリンピックに出場する権利を認めたということのようです。
このような理由で出場することができたんだね！
「2024年パリ五輪ボクシング大会に出場するすべての選手は出場資格および参加規定、適用可能なすべての『医療規定』を順守している」
引用：国際オリンピック委員会（IOC）声明
また、国際オリンピック委員会（IOC）によるとイマネ・ケリフ選手とリン・ユーチン選手は、過去3か月以内に「医療当局」が署名した「証明書」を要求する規則に従ったとのことです。
パスポートに記載されている性別ももちろん女性です。
しかし、実際に戦う相手選手は、恐怖心があるかもしれません！
過去には、トランスジェンダーの選手が出場することに対して、「命の危険」を訴えたプロボクサーもいます。
世界ボクシング評議会（WBC)では2023年12月に以下の発表をしています。
他の競技でもトランスジェンダー（DSD含む）の選手はいますが、今後もっと様々な議論が行われそうですね。
まとめ｜【パリ五輪】女子ボクシングの性別騒動の選手について
- 女子ボクシングに出場する性別騒動の選手はイマネ・ケリフ選手とリン・ユーチン選手
- 女子ボクシングに出場するイマネ・ケリフ選手とリン・ユーチン選手はトランスジェンダーではなくDSD（性分化疾患）だった
- 世間ではXY染色体を持つ女性と一般的な女性が戦うのは危険性があるという声が多い
- イマネ・ケリフ選手とリン・ユーチン選手は世界選手権で性別適格検査に不合格の過去があった！
- パリオリンピック出場できたのは国際オリンピック協会が出場する権利を認めたから
以上、パリ五輪の女子ボクシングに出場する性別騒動の選手、イマネ・ケリフ選手とリン・ユーチン選手についてと、なぜオリンピックには出場できたのかをご紹介しました。
リン・ユーチン選手は8月2日に、イマネ・ケリフ選手は次回8月3日に登場します。
パリ五輪の女子ボクシングには日本人選手が出場しないため、あまり話題になってはいませんが性別騒動の件で女子ボクシングが注目されていますね。
イマネ・ケリフ選手とリン・ユーチン選手の出場する試合を見守りましょう。
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